沖縄旅行2日目 渡嘉敷島を一周したり、貴重な体験をした

2月16日の日記です

沖縄旅行2日目。朝の6時に起床。近くのファミリーマートでコーヒーを買って飲み、少し優雅な朝を迎えた。

今日は離島の渡嘉敷島へフェリーで向かう。

ホテルも渡嘉敷島のほうで取ってある。離島に行くのなら日帰りではなくゆっくりと過ごしたいと思ったのでね。

渡嘉敷島へ向かうフェリーは2種類あり、1時間10分かかる普通のフェリーと、35分で行ける高速船とがあった。

1時間10分かかる普通のフェリーのほうが安かったので、そちらを購入しようとしたのだが、「明日は高速船以外便がないよ」と言われた。

渡嘉敷島には一泊を予定しており、明日の便で戻る予定だったので、仕方なくちょっと高めの高速船マリンライナーのチケットを購入した。

まぁ高いと言っても往復で4,740円だからそこまでではないんだけど。

都会人の僕にはフェリーに乗る機会なんてそうそうないので、甲板の上で海を見渡しながら向かうことにした。

見渡すかぎりの海。漂う海の匂い。近づいてくる離島。

平日に多くの人間共が仕事をしている最中、僕はと言えば有給を取って遊んでいるという背徳感が初めはあったものの、「フェリーで離島を目指す」という新しい経験が気分を高揚させ、背徳感なんぞ吹き飛んでしまっていた。

ただ甲板に立つと海風の煽りをモロに受けるので、ワックスでキメキメの髪型を気にするような若者にはおすすめはできないかもしれない。

僕は強風に煽られて9cm近いおでこが終始露わになっていたが、そんなのはどうでも良かった。海が綺麗でとても良かった。

海は穏やかで懸念していた船酔いはまったく感じなかったよ。

あっという間に渡嘉敷島に到着。

「ここが離島か…」

同じ日本であるものの、遠く離れた離島に来たこともあり、なんとなく新鮮な気分を味わいながら足を踏み入れたのであった。

僕にとっては未開の地だからね。さすがに1人でタイに訪れたときのような感覚は無かったけどな。

渡嘉敷島につくなり予約しておいたホテルの方が車で迎えに来てくれた。

僕1人だけを乗せて、いざホテルまで出発。

夕方頃に取った写真だけど、泊まったホテル。

目の前がビーチ。この海が凄まじく綺麗で、しばし心奪われてしまった。

腐った心の人間共は、一度ここの綺麗な海をご覧になって、腐った心を浄化してもらってはどうか。

ホテル目の前のビーチ。

エメラルドグリーンの海。

オフシーズンなので誰もいない。

ホテルは築40年なので少し古いが、部屋は中々広く、1人で利用するには勿体無い広さであった。

一泊二日でお値段9,700円。夕食と朝食の2食付。目の前はビーチ。送迎あり。安い!

鬱陶しい人間共もほとんどいなくて静かだし、オフシーズン最高である。

ホテルのベランダからはこんなに綺麗な海が見える。

以前に行った熱海旅行で「オーシャンビュー」をみたけど、これこそがオーシャンビューと言うにふさわしいと思った。

純度の高い金みたいなもんだぜ。

この時期は本当に人間が少ないので、ホテルに連泊して只々ゆったりと過ごすというのも楽しいと思う。

1日過ごして実感するけど、沖縄の離島は本当にゆったりとしている。

ホテルをすぐに出て遊びに出かける事に。

遊びと言っても冬の離島は海でダイビングも泳ぐこともできないので、遊び方は限られてしまうんだけどね。

僕が選んだのは「スクーターをレンタルで借りて島のあちこちに行ったり、ドライブしたい」ってことにした。

正直これが大正解だった。

免許は持っているものの原付きには試しで乗ったことしか無く、不安と言えば不安だったが、この時期の島の道路は殆ど誰も走っていないので何の問題も無かった。

平日に人間のほとんど居ない離島で、全く知らない道を、普段乗らないスクーターでドライブする…、なんとなく新鮮でとても楽しい経験だった。

「ひょおおおおおおおおおお!!!」

「うひょおおおおおおおおおお!!!!」

「うひょっ!!!うひょーひょひょひょ!!!」

って、何度も歓喜の雄叫びを1人であげながら渡嘉敷島をドライブしていた。

狂人である。

島のあちこちに点在している展望所に行ったり。

みてくれよ、この景色。

クソ人間が誰もいない中、平日の真昼間に海を一望できる贅沢感。最高の気分だよ。

多くの人間は旅行シーズンまっただ中に離島に行くらしいけど、シーズン中は観光客でごった返すらしいから、僕のようにひっそりしたところが好きな人間は、オフシーズンの平日に来たほうがいいと思う。

こんな素晴らしい景色をまさに独り占めしていたからね。

「僕は今、生きているんだなぁ」

なんて感覚を強く感じた。

うつ病になってもうだめだーーってなった人は、責任とか諸々全てをほっぽり投げて、沖縄の離島に逃げてゆったり過ごせばいいんじゃないだろうか。知らんけど。

ちなみに渡嘉敷村はここである。

すごいところに来たもんだぜ…。

どこの展望所も海の匂いと風の音だけが聞こえていてとても気持ち良かった。

この展望所には双眼鏡を持った島のオッサンが3人くらい居て、双眼鏡で海をずっと眺めていて何してるんだろ?って思ってみていたら、1人のおっさんが、

「くじら、見えた?あそこにいるよ」

って声をかけてくれた。

「くじら?くじらなんて見えるんすか?」

「これ(双眼鏡)で見てみて。あそこに子育てに来てるザトウクジラがいるから。たまに顔出すから」

5分くらいジーット海をみていたら、背中だけ海から出たクジラが何匹か居たりした。

この時期はザトウクジラが子育てに来るようだ。まぁしっかりと姿を確認出来たわけではないので感動はなかったけども。

昼食は個人でやってるお店に入りソーキそばを食べた。

お昼時だというのに、店内には僕と若い女性の2人しかいなかった。

島の人達はどう生計を立てているのだろう?

食後は再度ドライブへ。

ドライブにも疲れたので、海の見える展望所でゴロンっと横になって昼寝したり。

ここは冬だと言うのに日差しが強く、かなり日焼けしてしまった。

こんなところで昼寝出来るなんて幸せだなと思った。

一時的だけど悩みや不安なんて吹き飛ぶね。

昼寝から覚めてからもぶいーーっと島をドライブ。

写真をみても分かる通り、人間は殆どいない。

たまに鉢合わせになる程度なので心ゆくまでゆっくりできた。

…。

かっこつけて海をぼーっと眺めていたら、下のほうからやってきた女子大生と思われる集団に

「やっほーーーーー」

と声をかけられた。

どう返すか迷ったが、とりあえず手を振り返しておいた。

ただ、最後まで僕に声をかけたのかどうかが確信が持てず、「手を振って本当に良かったのだろうか?」などと、くだらない悩みを暫くかかえてしまったが…。

状況的には99%僕あてだとは思うのだが、どうしても確信がもてずにモヤモヤしたまま展望所を後にした。

  


夕方頃、ホテルに戻って目の前のビーチで夕日が沈むのをただ見つめていた。

「1日が終わっていく」

という感覚を感じながら時間が過ぎていくその様子は、なんとも心地よい感覚だった。

生きているという実感が強くあった。

今日は夢のような1日だったな。

本当、来てよかったよ。

この1日は僕にとって貴重な体験だった。


夜ご飯はホテルにて。美味しかった。

部屋に戻って紅茶を飲み、風呂に入った後もビーチに出て真っ暗な海をただ見つめていた。

車の音も人間の気配も一切しない真っ暗で静かなビーチで、そよぐ風をあびながら聞く波の音は、少し不気味ではあったけれど、なんとも神秘的で居心地が良かった。